本日の一首ー関口智子
「トモコちゃん」と確かに呼んでくれる人ひとり在りて四十三歳
この歌の読み手が分からないところは、「四十三歳」が作者自身のことを指すのか、それとも、「呼んでくれる人」の年齢なのかが、不明瞭な点である。
推敲段階で、文語にしたり、助動詞、助詞などの置き方を、彼方此方に試したが、何かしっくり来ない。たとえ、結果として実力不足で読み手に伝わらないにせよ、全力で作って駄目ならば、そこに学びがある。にしても、ああでもこうでもない、ひっちゃかめっちゃかになって来る。
そこに、ああ!と思えることが、ぽんっと上がった。「破調でも『三十一文字』におさまっているかどうか」を確認すること。
杖の様に、三十一文字(三十一音)を数えながら、整う様に推敲した。身の丈以上のものは出て来なかったが、全く違う「まとまり」を覚えた。
当たり前のこと、だ。
それでも、自身にとっては、一つの発見、だった。
この様な気付きが出来たことが、嬉しく、有り難い。
歌を愉しみたい。
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*当面の間、月曜日・木曜日を目処とした週二回の更新になります。何卒宜しくお願い申し上げます。
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