Karikomu

「かりこむ」は、八雁短歌会員を基とした短歌を学ぶ場です。

2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

本日の詩 ― 斉藤政夫の詩への感想

斉藤政夫氏の詩への感想 読んで泣けば良いという訳では無いが、この詩には、細部に斉藤氏の表現への希求が、確かに見られる。心の底から書かずにはいられない渦が巻き上がり、斉藤氏の気息が嵌め込んだ言葉が顕れる。例えばそれは、『遺伝的なもの』の中の「…

本日の詩-斉藤政夫 ニ篇

【生きてゆくのが苦しい(2)】作・斉藤政夫 遺伝的なもの 日下新介の詩はいいな平坦でぎこちないけど飾りがなくて苦難の生い立ち哀しみのかたわれに喜びがあったことまっすぐに 歌ってる 私にも 苦難の思いで……ちょっとだけ ありました父への憎しみと母へ…

本日の一首

夕暮れの光の海に幾重にも漣広げ船すすみゆく 斉藤政夫(「八雁」会員) 阿木津英選 一位 互選六点 平成二十四年 九月八日・九日 第一回八雁短歌会全国大会 in 北九州 ( *参加者75名) 2020年11月のある日、斉藤政夫氏よりメールにて「さて、私、疲れたの…

本日の一首 — 石川啄木の歌の時代背景

<石川啄木の歌の背景> 啄木の歌は簡単にみえて、返って分かりづらい。 自然主義はいつから始まったのか? ・啄木も自然主義を詠った歌人の一人である。 M29・M30年 正岡子規が生きていた頃、日清戦争があった。子規は従軍している。日清戦争に勝って日本は…