Karikomu

「かりこむ」は、八雁短歌会員を基とした短歌を学ぶ場です。

2021-01-29から1日間の記事一覧

本日の一首 ー 小野葉桜

森(しん)として寝静まりたる下町の家並をかぞへ行きかへるかな 久しぶりの雨の音聴き秋の朝の疲れ心をぢっと伏し居り 夕曇るおほわたつみの静けさよゆるき傾斜地(なぞへ)に蕎麦の花咲き 小野葉桜 『悲しき矛盾 小野葉桜遺稿歌集』(1987)ふるさと双書 若…

本歌取りの妙(北原白秋)

春過ぎて夏来たるらし白妙のところてんぐさ取る人のみゆ 北原白秋『雲母集』 今日はいいお天気で、昼食を摂っていると遠くのマンションに洗濯物か何か干すのが見えた。「衣ほすてふ」という持統天皇の歌が頭を過ぎって、(季節は違えど)現代に置き換えたら…